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海外駐在員の読書ノート

海外駐在員です。仕事のため、自分のため日々読んだ本をシェアしていきます。

 

カテゴリー:経営

ドラッカーはなぜ日本人に人気なのか? [経営]

ピーター・ドラッカーの『経営者の条件』を読みました。

ドラッカーは日本の経営者にもとても人気で、
いわゆる「もしドラ」が売れる前から
日本の経営者に推奨されていましたよね。

会社でも上司などから薦められる著者の一人でしょう。

そんなドラッカーの『経営者の条件』ですが、
原題が"The Effective Executive"とあるように
いわゆる社長やCEOといった経営者ではなく、
組織の中の知識労働者を対象とした書です。

知識労働者がいかに成果をあげるか。
そのために強みや時間をどのように管理すべきか。
どう意識決定していくか。

そういったことが順を追って書かれています。

人を管理するのではなく、自分を管理する。

ですから、ある意味、現代の組織にいる
誰が読んでもあてはまるんですよね。

そして、普遍的なものをきちんと押さえているので、
書かれてから50年経つのに古びないのです。
正直なところ組織やそこで働く人間の本質を見抜く
ドラッカーの眼力に関しては敬服するほかないです。

単なるノウハウや流行だったらとっくに廃れていても
おかしくないのですが、そんなことはない。

まさに経営学の古典といっていいでしょう。

さて、なぜ、ドラッカーが日本人に人気なのかですが、
今回、本書を読んでみて感じたのがその精神性への傾倒です。
その辺に鍵があるのではないかなと思っています。

様々な企業やそこで働く知識労働者の観察を踏まえつつ、
余計なものをそぎ落として紡ぎ出された知識労働者としての効果的な働き方。

出てくるのはアメリカの企業なのですが、
なぜか読んでいてイメージされるのは日本の武士なんですよね。

日本のいわゆる企業戦士でもないところがミソです。
そんなところが日本人好みの理由なのではなんて思ってしまいました。

さて、どうなんでしょう?

ひょっとしたら(ひょっとしない?)私の誤読なのかもしれませんが…。
引き続き何冊かドラッカーを読むつもりなので、
その辺引き続き考えながら読んでいこうと思います。



タグ:ドラッカー

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